ぼらの館

KagoshimaniaXというWebメディアやったり、雑誌の連載書いたり、テレビとかラジオに出てる鹿児島のおっさん

稲川淳二怪談ライブ

「怖い話をして家族を養っている男の生きざまを見てみたい」

そんな思いで20年くらい「稲川淳二さんの怪談ライブ」を見てみたいと思い続けていた。

その思いがやっと通じた。誘ってくれた方がいたのが良かった。

 

2019年8月8日、鹿児島県曽於市で行われたライブに行くことが叶った。

車でおよそ1時間、「こんなところでマジでやるのだろうか、行ってみったら誰もいないんじゃないか、怖いなぁ、怖いなぁ」などと思いながら会場についたらすでに大勢の人が詰めかけていた。

 

線香の匂いがする・・・

 

エントランスからすでにライブは始まっていた。

待つことおよそ30分。

ふっと暗くなる会場。

 

目に前に・・・

ジュンジイナガワだ!!!

気が動転してケイスケホンダみたいに呼んでしまった。

 

僕の目の前に、テレビで見た稲川淳二さんがいる。

たけし城で、夏の怪談特集でみたあの稲川淳二さんである。

 

御年72歳。

余裕のある語り口で、怪談とは何なのかという話からスタート。

 

そこから始まっていた怪談ライブ、ちょっとした照明の明暗、語り口、一挙一動がプロだった。

 

思い切りグーーーッと引き込むお話をしていると思ったら、「もっとゆっくりして聞いてくださいね」という緩急。会場全体がその世界に飲み込まれていく。

 

15列目とまぁまぁ距離はあったものの、表情一つ一つが読み取れる。

僕はあまり視力が良くないが、なぜかどんな顔をしているかわかる。

なんで伝わってくるんだろう、怖いなぁ、怖いなぁ。

 

簡素なセット、軒先に置いているようなベンチに座って、ときにおどろおどろしく、ときに優しく語る姿に完全に吸い込まれた。

 

これがプロか。

 

夏に全国ツアーを行う稲川さん、この1、2ヶ月に向けて、1年掛けて取材や台本書き、そして語りの練習をしてくるんだろうなぁ・・・

 

一通りお話が終わったら「じゃあ心霊写真やりますねw」と。

スクリーンに映し出される心霊写真。

素人でも写真加工ができる時代、最初は「これ合成でしょw」と思いながら見ていたけども、最後の1枚が出てきたときに思った「これは心霊写真だ」。

 

怪談や心霊写真の真偽、本当だったらマジで怖いし、作り話だったとしてもとんでもないクリエイティビティ。ここまできたら真偽なんか関係ない、そんなことを考えるのはナンセンス。

 

怪談には日本人が持っている「感性」が込められている。みたいなことも言っていた。まさにそのとおり。話を全部覚えようとしても覚える時間もないくらいにめくるめく進んでいく怪談。

 

最初から最後まで作り込まれた、完成されたステージだった。

 

これは毎年見に行かねばならない。